12月のつぶやき3。

 筆者の実家はフクイチ(福島第一原発)から半径35km位の距離にあります。JR常磐線で言えば「四倉駅」で、一時期は上野から常磐線の北の果てでした。隣の「久之浜駅」の海岸側は津波と火事のダブルパンチで、町そのものが消えてしまいました。その久之浜との間には山が横たわっていて海に突き刺さり、鉄道も道路もトンネルをくぐって行かないと北には行けないのです。

 3.11震災以後数ヶ月は、幼稚園、小学校、中学校、高校は四倉以北は相馬市まで存在しませんでした。四倉から北へ向かって直線距離70kmまで、子供の声が一切聞こえない地域が日本に存在したのです。地元では今でも、放射能の強さによっては、教室を移動したりして対応している模様です。

 フクイチは格納容器こそ破壊されませんでした(この意味ではチェルノブイリの事故とは違い危険度レベルが低い)が、水素爆発によりメルトダウンしたことは確かです。その放射能モルタル作りの床(350ミリのコンクリート床は嘘っぱちです)から相当地下に浸み込んでいます。

 この真実が表に出ることはないのではないでしょうか。今でも、ニュースに現れるフクイチの原子炉の図の床にはコンクリートが描かれています。今、東電も政府も、この真実が漏れないうちに海側の地中に深い壁を建設するとか、必死で対応策を模索しているはずです。対応のプライオリティNO.1は実はこのことなのです。

 つまり、強い放射能は今の所空気中には漏れていませんが、地下には塊となって深く浸み込んでいるのです。この影響が時間の経過と共に、如何に地上に影響を与えるかは誰も言及していません。恐らく、正しい情報が専門家に伝えられていない可能性があります。

 この真実を知っている数少ない方々は、公表すべきか悩んで今日に至っています。事の重大さを認識しているあまり、身動きが取れなくなっているのです。「命が危ない」などとね。しかし、真実の上での正しい対応が図られると信じています。筆者の思いが取り越し苦労であることを念じているのです。