今日の産経ニュース(電子版)に、旧ソ連ゴルバチョフ政権時代の外相を務めたシュワルナゼ氏へのインタビュー記事が載っています。
 http://sankei.jp.msn.com/world/news/111229/erp11122907010001-n1.htm 
 守旧派の蠢くクレムリン内部での激しい政治闘争を経ての「ペレストロイカ運動」であったことを、このインタビュー記事から窺い知ることができます。

 筆者は、東西ドイツ統一の前に、当時ソ連の国営ノーボスチ通信社の世界ネットワーク構築のための相談を受けていました。当時のノーボスチ通信社の副社長をはじめトップ数人に、専門商社の通訳(日本人)付でモスクワで会いました。

 ついでにコンピュータ室も見せてもらいました。何とそこには、ココム規制に引っかかるはずの先端コンピュータ(IBM製)がズラリと並んでいました。東芝製の、音の静かなスクリューがソ連の潜水艦についているなど問題になった時期の頃です。(強い米製はココム規制を軽くくぐり抜けていたのですな)

 ソ連共産党政権下の国営通信社のトップの背広は高級英国製で、タバコはマルボロで、ダンヒルのライターで火をつけていました。人民のための共産党政権とは名ばかりで、実は官僚帝国主義であったことを実感した時間でした。

 そんな縁がソ連とできて、以来アエロフロート航空会社の名刺を持ったエージェントが筆者に接触をしてきました。会うと必ず「SDIについてどう思うか」、訊ねてきました。シュワルナゼとのインタビューで、ゴルバチョフが米国のSDI構想について神経を尖らせていたことが良く理解できました。