1月のつぶやき2。

 最近FACEBOOKを始めました。友達にコメントを出していて、ブログが疎かになっていたという訳です。ひとつのテーマで文章を書く(作る)となると、それなりに自らの姿勢が正されるものですが、コメントは普段思っていることを直感的に表現するので、お手軽という意味では嵌ります。コメントを見た方の反応も早いので、イメージが際限なく広がっていく感じです。基本的には、文章という形を持った「会話」そのものだからでしょうか。

 愛知沖でメタンハイドレートの試掘が始まる、という件にコメントしたことがありました。日本ではエネルギー問題でも自由に意見が交換できるので、日本はとても恵まれている国家だと思います。世界では、エネルギーを扱う会社が国営であることが多いですものね。それぞれの国内の政争と利害が絡んで、一筋縄では行かないことが想像できます。筆者の友人がロシアビジネスを30年間手がけていて、その彼が「エネルギーだけは手をつけたくない」、とよく言っています。

 ソ連からロシアに変わり、市場経済原理がロシアに導入された頃の話です。彼は、ロシア国内にある錫の鉱山の株券を持った労働者達と、トラック一杯に積んだウォッカとその株券を交換して、その錫の鉱山の経営権を手に入れました。そこで掘った錫を、日本の大手商社を通して日本に輸出していたと言います。所が1年程経って、彼はクレムリンに呼ばれました。そこでロシアの高官から、「もう1年間儲けたから好いだろう。ここ(クレムリン)から無事出たいよね」と言われ背筋が寒くなり、「(生きて)出たいです」と二つ返事で答えその場を立ち去ったと言います。勿論それ以降彼の会社の口座に、大手の商社から手数料が振り込まれることは二度となかったそうです。

 プーチンが、反プーチン派を経済的に追い詰めたのが垣間見えるようです。プーチンは反プーチン派経営の石油会社を乗っ取り、乗っ取られたベレゾフスキーはイギリスに亡命し、ホドルコフスキーはまだ獄中にいます。プーチンそのものは意気軒昂ですが、ロシア国内でのプーチンの人気には大分陰りがあります。ホームページを立ち上げたら「プーチン辞めろ」の書き込みが殺到し、すぐさまホームページを閉鎖した位ですから。もはやかっての人気は、今のプーチンにはないのです。

 今年は、世界の指導者が交代する年です。自分の権力欲だけではなく、少しでも世界の安寧に貢献する、バランス感覚のある指導者の登場を期待したいものです。